弊社上海現地法人から、中国当局が上海港の弱点を補うべく、上海南東沖に位置する洋山諸島
に中国最大級のコンテナバースを建設中であるとの情報がもたらされております。
現在、中国は「世界の生産拠点」であると同時に、「世界の消費拠点」として成長著しいことは誰
もが認めるところと存じます。今後一層「生産及び消費拠点」として成長していくために、上海港の
限界を克服し、港湾機能整備が必要との中国政策当局の判断が働いているものと存じます。
お客様各位の「中国の動静」に関する情報として、参考になるようであれば幸いであると存じます。
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2004年7月
上海洋山深水港について
上海内外環亜運輸代理有限公司
上海港は2003年のコンテナ取扱い本数が1128万本と、香港(2010万本)、シンガポール(1810万
本)に次いで世界の第三位の取扱い本数になりました。ところがこの上海港の大きな弱点は長江
(揚子江)という世界でも有数の大河の河口に位置するため、喫水が浅くて船が出入り出来る時間
帯が満潮時前後の一日2回に限られていることです。最新のコンテナ船は7〜8000本級のコンテナ
船が建造されていますが、満船の状態では上海港に入ることも出ることも出来ない状態です。
これでは今後とも大きな発展が期待されている中国最大の港としては心もとない限りです。
これを解決するために、上海市の南東沖にある洋山諸島に中国最大級のコンテナバースが現在
建設されています。この洋山諸島は地理的には杭州湾の中にあり行政区分では浙江省舟山市に
属しますが、上海市南匯(ナンフイ)区と全長32kmの東海大橋で結ばれ南匯区には一大物流基地
が建設される予定です。洋山港の年間取扱量は第一期工事の完成する2005年末で220万TEU、
第二期工事(2006年末完成)で450万TEUの計画です。そして将来的には2500万TEUをも扱える
ような世界最大級の港にすることが計画されています。
この計画についてはまだ日本であまり知られておりませんが、上海港の将来の発展にかける
意気込みをお知らせするために、現在建設中の東海大橋の写真をご紹介致します。橋の陸地側は
上海市南匯区芦潮港の近くに位置します。上海市内からは現在車で一時間半ほどかかりますが
将来的には高速道路が開通する予定です。将来私ども混載貨物のCFSが南匯CFSと呼ばれるのも
そんなに遠い日ではないかもしれません。
以 上
◇ 上海市南匯区と洋山港の位置
◇ 洋山深水港と東海大橋完成予想図 (南匯区資料より)
◇ 建設中の東海大橋(2004年7月13日撮影)
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今後ともお客様にとり有益な情報を開示していくように努力して参ります。
以上
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