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2006年 1月 16日
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お客様各位 |
EU域内各港におけるストライキ情勢 |
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弊社が起用させて頂いている日本郵船株式会社殿より、この間のEU域各港における
ストライキ情報を頂戴しております。
今後輸出される貨物、現在、輸送途上にある貨物等の遅延等の影響が考えられますので、
開示させて頂きます。お客様各位の参考に資すれば幸甚に存じます。
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ハンブルグ港・ブレメルハーフェン港での、1月11日(水)の24時間ストライキは予定通り1日で終わり、
12日(木)、両港ともターミナル作業は再開されております。
ただ、Port Package Uに関する議案が、1月17日、18日の両日のEU議会で取り上げられる予定で
あることから、来週も欧州各港で示威活動が予想される状況です。
現段階で、1月16日(月)に ロッテルダムにて4時間、サザンプトンにて2時間のストップワーク
ミーティングが予定されているほか、下記の港でストライキが予定されているとの情報を得ましたので、
取り急ぎご連絡申し上げます。
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アントワープ |
1月16日(月) |
06:00− |
24時間ストライキ |
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ルアーブル |
1月14日(土) |
06:00− |
24時間ストライキ(クレーンドライバーのみ、民営化案件) |
1月15日(日) |
22:00− |
18日(水)06:00 ストライキ |
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フォス |
1月15日(日) |
13:00− |
17日(火)20:00 ストライキ |
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バルセロナ |
1月17日(火) |
00:01− |
20時間ストライキ |
上記により、本船の遅延、港湾の混雑に拍車がかかることが懸念されます。
*Port Package U
港湾労働者の雇用を欧州各国が独自に管理(独占)している現状を改め、可決されれば、EU内は自由競争
で、EU内の国であればどの国でも自由に働けることができるようになる規制緩和法案(ILO137の法改正)の
ことです。
現在、EU各国の港湾労働者は、国家公務員か、あるいは、民間ステベ会社の従業員であり、EUヨーロッパ
内といえども、その国でしか働くことはできません。これは、即ち、各国の労働者の雇用保護政策を
意味します。
しかし、今回の提案(ILO137の改正)が欧州議会で可決されれば、例えば、新たにEUに加盟した比較的
賃金の安い国の港湾労働者が、比較的賃金の高い英国、ドイツ、ベネルクス、フランス(港湾労働者は
国家公務員で待遇は手厚く保護されている)への流入することになると思われます。
その結果、比較的賃金の高い国の港湾労働者は、たちまち雇用不安や給与の削減、労働環境の悪化
などの事態に直面することになることは、想像に難くありません。
そこで、来る17日、18日の欧州議会での審議の前に、EU Transport Workers
Federation 組合は、各港で
ストライキなどの示威活動を展開し、猛烈な反対運動をおこなっているわけです。
一方、改正支持国は、港湾労働者の支出が抑えられ、その資金を、港湾設備に充てることにより効率化、
近代化、設備拡充などを図ることができるという利点を強調しております。
NYK Line Japan 株式会社
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なお、お客様各位におかれまして、輸送途上にある貨物等につきまして、照会事項等ある場合、
弊社営業担当者に照会賜りますようお願い申し上げます。
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