
物流トピックス
LOGISTICS TOPICS
【危険品入門】安全な取扱いのための基礎知識
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郵便局や空港などで下図のような掲示をご覧になったことはないでしょうか。これは郵送や飛行機内持込に制限がある物品の例です。スプレー缶、マッチ、塗料、殺虫剤、電池などは日頃身の回りでよく見かける物品ですが、輸送においては危険品に該当します。危険品にはいくつかの分類があり、それぞれ取扱い方法が異なります。今回は危険品について、物流業者の観点から解説します。
身の回りの危険品
日常生活において私たちは、意識せずに多くの危険品に接しています。例えば、スプレー缶はガスが封入されており、熱や衝撃によって爆発する恐れがあります。マッチやライターは、適切に保管しないと火災のリスクが高まります。塗料や殺虫剤は、有害な化学物質を含み、誤って吸い込んだり皮膚に付着したりすると健康被害を引起こす可能性があります。また、電池は人体に有害な電解物質の漏液や発火の危険性があります。
危険品の分類
国際的な基準に基づき、危険品は9つのクラス(CLASS 1-9)に分類されます。それぞれのクラスには異なる危険性があり、適切な取扱いが必要です。
- CLASS 1: 火薬類/Explosives
- CLASS 2: 高圧ガス/Gases
- CLASS 3: 引火性液体類/Flammable liquids
- CLASS 4: 可燃性物質類/Flammable solids; substances liable to spontaneous combustion; substances which, in contact with water, emit flammable gases
- CLASS 5: 酸化性物質類/Oxidizing substances and organic peroxides
- CLASS 6: 毒物類/Toxic and infectious substances
- CLASS 7: 放射性物質/Radioactive material
- CLASS 8: 腐食性物質/Corrosive substances
- CLASS 9: その他の有害性物質/Miscellaneous dangerous substances and article
安全な取扱いのポイント
危険品を取扱う際は、いくつかの基本的なポイントを守ることで、安全性を確保できます。
①適切なラベル表示
危険品には、必要項目が適切に記載されたラベルの貼付けが必要です。
具体的な必要項目は、以下のとおりです。
・正式品名(Proper Shipping Name)
・国連番号(UN NO)
・標札(CLASS)
(その他GHSラベル、OVER PACK表示など)
これにより、取扱う人々がその危険性を理解し、適切な処置を取ることができます。
②適切な保管・容器の選定
危険品は、その特性に応じた環境で保管することが重要です。例えば、引火性液体は周囲の温度が高くならない屋内保管が求められ、認可を受けた危険品倉庫での保管が必要となります。また、CLASS、アイテムごとに適正な容器(危険品容器、UN容器)を使用する必要があります。
まとめ|危険品についての正しい理解を深め、安全に取扱いましょう。
危険品の取扱いには専門的な知識と経験が欠かせません。危険品の特徴などについては、事前に専門機関への確認が必須です。
弊社は、海上・航空輸送フォワーダーの危険品輸送専門会社として、長年の経験と実績があります。安全を第一に、的確なアドバイスとサービスを提供しており、危険品の国内外の輸送、保管などさまざまなニーズにお応えします。ご不明点やご相談は、お気軽に弊社へお問合わせください。