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LOGISTICS TOPICS
海上コンテナの基礎知識: サイズや種類、用途
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コンテナにはどのようなサイズや種類があるかご存じですか?20FT、40FT、40FT(HC)といった種類のコンテナが存在しますが、その特性や最適な用途を全て把握するのは容易ではありません。 本稿では、コンテナサイズの基本的な知識から、海上コンテナのサイズ一覧、用途別のサイズ比較、20FTと40FTコンテナの選択基準、40FT(HC)コンテナの詳細と注意点まで、コンテナサイズに関する情報を網羅的に解説いたします。
コンテナサイズの基礎知識:内寸・外寸・重量
コンテナと一口に言っても、さまざまなサイズが存在します。ここでは、主要なコンテナのサイズについて、内寸、外寸、重量を一覧表でまとめました。コンテナを選ぶ際の基本的な知識としてご活用ください。
海上コンテナサイズ一覧表:一目でわかる主要サイズ比較
種類 | 外寸 (長さ x 幅 x 高さ) | 内寸 (長さ x 幅 x 高さ) | 内容量 | 自重 | 最大積載量 |
---|---|---|---|---|---|
20FTドライコンテナ(20FT) | 6.06m x 2.44m x 2.59m | 5.89m x 2.35m x 2.39m | 33.1 m³ | 2,200kg | 28,280kg |
40FTドライコンテナ(40FT) | 12.19m x 2.44m x 2.59m | 12.03m x 2.35m x 2.39m | 67.6 m³ | 3,740kg | 26,740kg |
40FTハイキューブコンテナ (40FT(HC)) | 12.19m x 2.44m x 2.90m | 12.03m x 2.35m x 2.70m | 76.2 m³ | 3,830kg | 26,650kg/28,670kg |
※ 上記の数値は一般的なものであり、コンテナの種類やメーカーによって若干異なる場合があります。
コンテナ仕様: コンテナ仕様 - 内外トランスライン株式会社
コンテナサイズ規格(ISO)とは?基本を解説
コンテナのサイズや強度、安全性に関する規格は、ISO(国際標準化機構)によって定められています。ISO規格は、コンテナの種類、寸法、定格などを規定しており、コンテナの製造、検査、使用に関する国際的な基準となっています。これにより、世界中の港や輸送機関で同じようにコンテナを取り扱うことができ、スムーズな国際輸送を実現しています。主なISO規格には、ISO668などがあります。
用途別コンテナサイズ徹底比較:最適なサイズはどれ?
何を輸送したいのか、どのくらいの量を輸送したいのかによって最適なコンテナサイズが変わってきます。ここでは、輸送におけるコンテナサイズの選び方について解説します。
以下に、輸送におけるコンテナサイズの選び方のポイントをまとめました。
輸送する貨物の種類 | おすすめのコンテナサイズ | 理由 |
---|---|---|
一般的な貨物(段ボール、パレット積みされた商品など) | 20FTコンテナ、40FTコンテナ | 汎用性が高く、多くの貨物に対応できます。 |
重量物 | 20FTコンテナ | 40FTコンテナに比べて、最大積載重量の制限が緩い場合があります。 |
かさばる貨物 | 40FTコンテナ、40FT(HC)コンテナ | 容積が大きいため、より多くの貨物を積載できます。 |
高さのある貨物 | 40FT(HC)コンテナ | 背が高い分、より多くの貨物を積載できます。 |
例えば、アパレル製品や日用品など、比較的軽量でかさばる貨物を輸送する場合は、40FTコンテナや40FT(HC)コンテナが適しています。一方、金属製品や機械部品など、重量物を輸送する場合は、20FTコンテナが適しているでしょう。
また、輸送コストも考慮する必要があります。一般的に、40FTコンテナの輸送コストは20FTコンテナの2倍とは限りません。そのため、輸送量が多い場合は、40FTコンテナを利用した方がコストパフォーマンスが良い場合があります。コンテナ輸送料金は、燃料価格や港湾使用料によって変動する点にも注意しましょう。
特殊な種類のコンテナ
コンテナの種類によっては、特殊な貨物に適したものも存在します。 以下に、特殊な貨物に適したコンテナの例を挙げます。
*リーファーコンテナ: 温度管理が必要な生鮮食品や医薬品などの輸送に用いられます。内部に冷却装置を備えており、一定の温度を保つことができます。
*オープントップコンテナ:通常のコンテナでは積み込みが困難な、高さのある貨物や機械などの輸送に適しています。天井がない構造のため、クレーンなどで上から積み込むことができます。
*フラットラックコンテナ: 通常のコンテナでは側面に収まらない、重量物や大型機械、パイプなどの輸送に適しています。側面と天井がない構造で、貨物を固定するための強固なフレームを備えています。
*タンクコンテナ: 液体や気体などのバルク貨物の輸送に適して言います。内部にタンクを備えており、化学薬品や食品、ガスなどを輸送できます。
コンテナを選ぶ際には、以下の点にも注意しましょう。
- コンテナの状態:輸送中に貨物が損傷しないように、コンテナの状態をよく確認しましょう。
- コンテナの固定方法:輸送中にコンテナが動かないように、適切に固定しましょう。
- 輸送ルート:輸送ルートの道路状況や港の設備などを考慮して、適切なコンテナを選びましょう。
最適なコンテナを選ぶことで、輸送コストを削減し、貨物を安全に輸送することができます。
40FT(HC)コンテナとは?特長、注意点を解説
40FT(HC)コンテナは、通常の40FTコンテナよりも高さがあるのが特徴です。この追加の高さが、より多くの貨物を積載できるというメリットを生み出します。ここでは、40FT(HC)コンテナの特長、注意点について詳しく解説します。
40FT(HC)コンテナの特長
40FT(HC)コンテナは、積載容量が大きいのが特長です。通常の40FTコンテナよりも高さが1フィート(約30cm)高いため、より多くの貨物を積載できます。特に、高さのある貨物や、容積は大きいが重量が軽い貨物の輸送に適しています。
40FT(HC)コンテナの注意点
40FT(HC)コンテナを導入する際には、いくつかの注意点があります。これらのポイントを事前に確認することで、スムーズな運用が可能になります。
ポイント1:搬入経路を確認する
40FT(HC)コンテナは高さがあるため、搬入経路に注意が必要です。道路の高さ制限、電線や看板などの障害物がないか事前に確認しましょう。
ポイント2:積載容量を確認する
40FT(HC)コンテナの最大のメリットは、積載容量が大きいことです。しかし、積載量には上限がありますので、事前に必要な積載量を把握しておきましょう。積載量を超えると、安全上の問題が発生する可能性があります。また、量が少なすぎても輸送効率が悪いため、積載容量を確認しましょう。
まとめ:用途に合わせたコンテナサイズ、種類を選ぼう!
この記事では、コンテナサイズの基礎知識から用途別の選び方、主要なサイズである20FT、40FT、そして40FT(HC)コンテナの違いまで、幅広く解説してきました。コンテナのサイズは、輸送する貨物の種類や量、そして輸送方法によって最適なものが異なります。この記事で紹介した情報を参考に、お客様のニーズに最適なコンテナサイズをお選びください。
貨物に適したコンテナの選定でお困りの際は、ぜひ内外トランスラインまでお問い合わせください。弊社では、コンテナサイズ未満の貨物については混載サービスを提供するなど、お客様のご要望に合わせて最適な輸送モードのご提案が可能です。国内外の貨物輸送や、通関、バンニング(デバンニング)などトータルでサポートいたします。安全かつ効率的な海上輸送を実現するために、ぜひ一度お問い合わせください。お客様のビジネスをグローバルに展開するお手伝いをさせていただきます。